はじめに
2022年4月1日から6月30日の期間、山田玲司特別マンガアカデミー1期性卒業制作展をオンラインで開催しました。
会期中、Googleアナリティクスによると、3,100のユーザー、20,060のページビューを獲得することができました。
このレポートでは、プロジェクトの振り返りを行い、類似のプロジェクトを試みる人の助けになる情報を提供したいと思います。
このプロジェクトに賛同いただいた山田玲司特別マンガアカデミーの関係者のみなさま、およびサイトを訪れ作品を読んでくださり、また告知宣伝に協力いただいたみなさまに、この場を借りてお礼を申し上げます。

プロジェクトの目的
山田玲司特別マンガアカデミー1期生卒業制作展は、2021年8月から2022年2月の期間に開講された、山田玲司特別マンガアカデミーの1期生有志の協力のもと、1期生それぞれのキャリアにプラスになるプロジェクトを創ることを目的として企画運営したものです。

プロジェクトの成果
実績数字
サイトには、最終的には、15作家の43作品が掲載されました。
山田玲司特別マンガアカデミー1期性卒業制作展(以下、「アカデミー卒制展」という)は、2022年4月1日から6月30日の会期を通じて、20,060のページビュー、3,100のユーザー、750のリピーターを獲得しました。
サイトへのアクセスの大部分は、オープン直後に集中しています。これは、後述するサイトオープン前に行った宣伝活動の成果だと考えられます。
サイトオープン半月後に、2つ目のピークがあります。これは、後述する、山田玲司先生の配信番組「山田玲司のヤングサンデー」で取り上げていただいたことがきっかけだと考えられます。
会期の最後に、若干アクセスが増えています。これは、最後に作品を追加したことや、参加メンバーや協力いただいた皆様が、最後にSNS等で宣伝を行ってくださったことの成果だと考えられます。

ユーザーのうち、2,930が日本語圏、150が英語圏のユーザーのアクセスでした。
ユーザーのうち、2,040がモバイルからのアクセス、1,020がデスクトップからのアクセス、80がタブレットからのアクセスでした。
ユーザーのうち、1,320がSNSからの流入、700が直接入力かブックマークから、240が自然検索から、200が動画サイトから、610が別サイトからの流入でした。
ユーザーのうち、940がTwitterから、700が直接入力かブックマークから、310がFacebookから、210がGoogleから、190がYouTubeから、120がニコニコ動画から最初にアクセスしました。

評価
プロジェクト参加者の全てが日本語母語話者、ほとんどが日本語しか話さないことを考えると、150の英語圏からのアクセスは、ほとんどが自然流入であり、英語圏の漫画ファンに見てもらえたと考えられます。
ユーザーの60%程度がモバイルからのアクセスであり、多くの漫画ファンは、スマートフォンで漫画を楽しんでいると考えられます。
Twitter、Facebook、YouTubeからのアクセスは、アカデミー生またはその関係者の宣伝によるもの。ニコニコ動画からのアクセスは、山田玲司のヤングサンデーのファンや関係者によるもの、Googleからのアクセスは自然流入によるものと考えられることから、多くのユーザーはアカデミー生またはその関係者の宣伝を通じてサイトにアクセスしてくれたと考えられます。
(今回のプロジェクトでは、広告費をかけていません)

プロジェクトの背景
山田玲司マンガアカデミーとは
山田玲司特別マンガアカデミー(以下、「アカデミー」という)は、漫画家の山田玲司先生を講師として、2021年8月から2022年2月の期間に開講された、オンラインのマンガスクールです。
同アカデミーは、「半年間でプロの漫画家・漫画原作者を排出する」というテーマのもとで受講生募集を行い、30名限定で開講されました。
さまざまな出自の生徒が集まるアカデミーは、毎週水曜日にzoomを使って講義が行われ、毎月出される課題をクリアしながら、プロの漫画家または漫画原作者になる力を養いました。
毎回深夜に及ぶ講義のほとんどは、途中退席可能の講評形式でしたが、参加者は皆、先生から他の生徒へのアドバイスの中からも何かを学ぼうと講義に最後まで参加し、講義外でもお互いの作品にコメントしあったり、悩みを相談しあったり、ときに衝突しながら熱量高く切磋琢磨しました。
アカデミーの最後の課題では、コンテストが開催され、最優秀作品に選ばれたタカキぼく先生は、山田玲司先生プロデュース、music .jpのバックアップのもとプロデビューを果たしました。

山田玲司特別マンガアカデミー1期生卒業制作展の発案に至るストーリー
さまざまな背景を持つ人が集まったアカデミー
アカデミー生は、初回の講義で初めて顔を合わせました。正確には、当初はzoom上でカメラをオフにしている人もいましたし、お互いに警戒したり、牽制している部分もあったと思います。
最初の課題は自己紹介漫画で、それぞれ自分は何者で、なぜ漫画家を志すのか、漫画の経験者も未経験者も、いわゆる「パンツを脱ぐ」課題を通じて、お互いの心のうちを表現しました。
山田玲司先生の呼びかけで、ほとんどのメンバーはカメラをオンにして講義に参加するようになりました。アカデミー生有志が立ち上げたDiscordで交流したり、Twitterでの交流を通じて、少しずつ仲良くなるメンバー、ライバル心を燃やすメンバー、仲を違えるメンバーなど、人間的な交流が生まれました。

スパルタな課題
アカデミーのコンセプトは、「半年でプロの漫画家、または漫画原作者を輩出する」というものでした。
そのコンセプトに恥じず、課題は大変ハードなもので、月の初めの講義で課題の説明と多少の講義があった後、残りの週はネームを見せ、原稿を見せ山田玲司先生の講評を受けるというもので、課題の説明を受けてから1週間のうちに何か講評を受けられる形を作り、残り2週のうちに途中であれ何か進捗がないと講評を受けられません(実際には山田玲司先生は、どのような状態の作品にも講評をしてくれました)。
1ヶ月の間に完成原稿を作れるメンバーはわずかで、ほとんどのメンバーは課題を完成原稿まで仕上げられずに次の課題に取り掛かることになります。
同時に、編集者への持ち込みをおこなったり、コンペに応募したりするメンバーもおり、非常にアウトプットの多い半年間だったと思います。

夜な夜な集まって語らう放課後
アカデミー生有志によって運営されたDiscordは、いつしか講義のある水曜日の夜には皆が集い、時には朝まで語り明かすなど、放課後の様相を呈していました。
Discordでは、お互いのアイデアを披露しあったり、創作の悩みを話し合ったり、好きな作品や漫画以外のさまざまな趣味の話、他愛のない雑談まで、いろいろな交流が生まれました。
既に商業誌での執筆経験のあるメンバーもあり、仲良い雰囲気の中にもお互いにライバル心を燃やしたり、焦りを感じるメンバーもいました。

フラストレーションをアイデアに
ある夜、Discordに集まったメンバーはこんな話をしました。
- 自分達は、好きな作品を描いて生きていきたい。そのためにはある程度商業的に成功しなければいけないし、それを自分の力だけで掴むことはとても困難に感じる。
- アカデミーには志の高い仲間が集まっている。力を合わせて何か結果を出せないか。例えば、コミティアに出展するというアイデアもあった。
- 漫画業界は、大手が資本を独占している、それを破壊しなければならないのではないか…
- 山田玲司先生は私たちを応援してくれている。でももっとプッシュしてくれてもいいのではないか。先生の配信番組である山田玲司のヤングサンデーや、SNSを使ってもっと自分達をプッシュしてほしい。
- 山田玲司先生は、漫画家デビューしたアシスタントや、先生のオンラインサロンのメンバーを、配信で紹介している。アカデミー生も紹介してくれても良いのではないか。
- コロナ禍でなければ、ヤングサンデーの公開収録などに遊びに行って、そこで自分達の宣伝もできたのに…
- ヤングサンデーをアカデミー生でジャックするというのはどうだろうか。誰か収録場所を知らないだろうか。

話が段々と物騒になってきた。メンバーの中には焦っているメンバーもいました。
私は、先生に配信なりで取り上げもらうなら、何か実績を作るのはどうかと提案しました。コミティアにみんなで出展するというアイデアもありました。山田礼司先生のオンラインさろんのメンバーのように、自分達で配信番組を作るというアイデアもありました。
しかし、それらはアカデミー生でなくてもできます。私たちでなければできないことはなんでしょうか?そして、私たちが本当にしたいことは何でしょうか?

私たちは、Discord上でアイデアを交わしました。
アカデミーが始まる前から、Twitterやpixivなど、既存のプラットフォームの上で自分の作品をまとめて発信しているメンバーはいました。個人が作品を発信するのは、既存のプラットフォームを使えば、誰でも簡単に無料で行うことができます。
アカデミーに作家を目指す仲間が集まっていることを最大限に活かすためには、どんな手段が良いでしょうか?
アカデミーの最後の課題は、最優秀者がプロとしてデビューできるコンテストへのエントリーです。アカデミー生は、まずはこの制作に注力するでしょう。
では、その後に始まる感じで、オンラインで卒業制作展をやるというのはどうでしょうか。ギャラリーで漫画作品を展示するように、オンラインでアカデミー生の作品を読めるようにして、サイトを訪れた人が、自分の好きな作家を見つけて応援できるきっかけを作るのです。

それから、なぜそれをしたいかを話し合いました。
私たちは、作品を描いて生きていきたい。これは、アカデミーに集った仲間、それぞれが持っている願いです。
アカデミー生でしか作れない実績を作りたい。これは、アカデミーで集ったことを最大限活かせる方法を考える、というアイデアです。
礼司先生や、music.jpに恩返しがしたい。これは、私たちが本当に感じていたところです。30人の曲者揃いのアカデミー生のために、毎週遅くまで本気で指導し、丁寧に運営してくれる、アカデミー関係者に、全員が感謝の意を持っていました。
おおよその方向性は定まりました。

プロジェクトの詳細
山田玲司先生およびmusic.jpオンラインサロン運営の賛同を得る
山田玲司先生とmusic.jpと口頭でコミュニケーションを取れるのは、毎週の講義だけです。講評の合間に、プレゼンの時間をもらうことにしました。
短い時間で、夜なべして話し合った私たちのエモーションを伝えることができるでしょうか?
私は、大急ぎで仮のサイトを作って、プレゼン資料を作りました。
先生やmusic.jpにこのプレゼンをするのは、私が冷静に話すより、熱を持って話せる人がいいと思いました、なので私はこのプレゼン資料でプレゼンリハーサル動画を撮影し、それを元に別のメンバーに話してもらうことにしました。
プレゼンは成功し、山田礼司先生の賛同を得ることができました。music.jpには、利益相反する内容がないか、一旦持ち帰って検討していただくことになりました。(後日、問題ない旨のお返事をいただきました)
アイデアが動き出しました。

ブレインストーミング
私たちは何がしたいのか
一部のメンバーで盛り上がった話を、アカデミー生の中で広げて、賛同者を得る必要がありました。
また、一旦アイデアを広げるだけ広げて、その中から「本当にしたいことは何なのか」を抽象化して言語化し、その中で今やることを位置付ける必要があると感じていました。
そこでDiscordで簡単な告知をして、集まった人でブレインストーミングを行うことにしました。

ブレインストーミング
具体的に実現可能そうなアイデアから、荒唐無稽なアイデアまで、切り捨てることなく全てを拾いました。
話が小さくまとまりそうになったら、意図的にアイデアをジャンプアップさせて、自由で突飛なアイデアが出てくるように促しました。
どんどんアイデアを書き出しながら、近いものをまとめたり、アイデアに名前を与えたりしてリアルタイムにまとめていきました。
ブレインストーミングをしながら、なぜそれがしたいんだっけ?本当に私たちがしたいことってなんだっけ、という問いかけを仕込んでいきました。
ぎっしり描いだされたアイデアの中に、「web展示」というアイデアが位置付けられました。
このアイデアは将来全て実現させよう。その中で、まず今はweb展示をしよう、という方向にまとめることができました。

具体的な企画
2022年2月から、毎週金曜日にアカデミー生のDiscord上でアカデミー卒制展のミーティングを行うことになりました。
4月1日にサイトをオープンできるよう、さまざまなことを決めなければなりませんでした。

会期はどれぐらいにするのか
会期をどれぐらいにするかは意見が分かれました。
私自身は、ギャラリーでの展示ならば1週間か2週間ぐらいであろうから、オンラインではその倍程度、1ヶ月の会期が適切ではないかと考えていましたが、1年ぐらいが良いという意見もありました。
アカデミーは、コンテストのエントリーが終わり、最優秀賞が決まれば一旦終わりになります。アカデミー生それぞれが、作家として次のステップに進むためには、あまり長くこの企画に気を取られてはいけませんし、かと言って短すぎてもステップアップとしてふさわしくありません。
また、あまり短い期間では、サイトの存在が知られる前に会期が終わってしまいますから、会期中に何度か宣伝企画を組める程度には長く、飽きて誰も訪問者がいなくなるような長い期間にはならないように、アカデミー生たちと相談の結果、4月1日〜6月30日までの3ヶ月とすることにしました。

作品掲載数はどうするのか
参加するアカデミー生有志には、制作の手が早く短期間でいくつも作品を作れるメンバーもいれば、寡作のメンバーもいます。
準備期間の時点でいくつか掲載できる作品のストックがあるメンバーもいれば、そうではないメンバーもいました。
誰か1人、もしくは特定の数人の作品ばかり目立つサイトになるのは望ましくありませんが、かといって参加者1人あたり1作品では、作品数が少なく見栄えに欠けますし、何度もサイトを訪れてもらうことが難しくなります。
誰かの作品数が、全体の作品数を超えないように、ひとりが掲載できる作品数の上限は、(作品を掲載する人数-1)とすることにしました。

アダルトコンテンツは掲載できるのか
アカデミー卒制展企画に参加した有志の中には、アダルト作品を製作しているメンバーもいました。
もちろん、参加してくれているメンバーの作品は掲載したいですし、年少者・青少年の健全な育成に係る配慮も欠かさないようにしたいと思い、いわゆる風営法や都道府県の青少年の健全な育成に関する条例を確認しました。
風俗店やアダルトコンテンツを掲載するサイトによくある「18歳未満お断り」の表示や、18歳未満のユーザーにブラウザバックを求めるような表示の法的根拠を調べましたが、風営法上は、風俗営業、つまり営業目的のサイトにのみ適用されるものであることがわかりました。
そこで、法的な根拠というよりは、サイト来訪者には年少者もいる可能性があると想定して、メインのギャラリーからは直接アダルト作品に遷移しないように、年齢確認ページを挟むサイト構成とすることにしました。

二次創作作品は掲載できるのか
アカデミーの初期の課題に、映画Back To The Futureのコミカライズがありました。
基本的に、それぞれの作品を制作するアカデミーの課題の中では、唯一共通のテーマに取り組んだ課題で、アカデミー生の個性が如実に出るものとして、掲載してはどうか、というアイデアが出ました。
しかし、たとえファンフィクションであるとしても、このようなたくさんのサイトがまとまっているサイトに、海外の作品の二次創作作品の二次創作作品を掲載することのリスクが未知数でした。
そのことから、掲載を反対するメンバーもいましたが、掲載を希望するメンバーそれぞれが、自身で準備した掲載サイトのリンクを表示することで、間接的に掲載するというアイデアに落ち着きました。

サイトの制作
プラットフォームの選択
サイトは制作から運営まで、アカデミー卒制展に参加するアカデミー生有志で運営する必要があります。特別な知識が無くても運営していけるよう、ノーコードで制作、運営ができるプラットフォームから選択することにしました。
候補に上がったのは、wix、Adobe Portfolio、Googleサイトでした。
候補のプラットフォームは、いずれもサイト訪問者が作品を読みやすく、サイトの制作・更新が楽でシンプルで美しいサイトを作ることができるようでした。
この中で、私がもともと使っていたAdobe Portfolioを使って、見本サイトを作って、参加するアカデミー生有志に共有しました。
結局そのまま、Adobe Portfolioを使ってサイトを作ることにしました。

ドメインの問題
サイトを制作することは、上述のようにノーコードでサイト制作をできるプラットフォームを使えば比較的容易に実現できることがわかっていました。
問題は、会期が終わったあとの処理でした。
会期が終わった後も、企画の足跡を残したいと考えると、半永久的にドメインとホームページを管理し続ける必要があります。
アカデミー生有志にもそれぞれのライフステージがあることを考えると、誰かが会期が終了した卒業制作展サイトの管理を半永久的に担当するというのは現実的ではありません。
そこで、ドメインは私がポートフォリオサイトのために管理しているドメインのサブドメインとし、私のAdobeアカウントを使ってAdobe Portfolio上で制作することにしました。
Adobe Portfolioは、2022年3月時点で、1アカウントあたり5つのサイトを作ることができました。私自身のポートフォリオサイト、アカデミー卒制展とR18サイトを入れても3つです。
私自身が作家活動を続ける以上はポートフォリオサイトおよびそのドメインを管理し続けるため、この時点ではそれが1番長期間にわたってサイトとドメインを管理し続けることができる選択肢でした。
アカデミー生有志の同意も得て、サブドメインを設定、サイトの制作を始めました。

突貫工事
サイトの準備および制作は、アカデミーの最後の課題であるコンテストへの作品エントリーが終わり、2022年3月に入ってからようやく本格的に着手することができました。
細かい部分は作りながら調整するとして、参加するアカデミー生有志から掲載作品のデータを集めたり、そのほかサイトに掲載する色々の情報を集め、ページを作り、順次公開できる状態にしていきました。
並行して後述の周知集客活動を進めてくれているメンバーとコミュニケーションをとり、その他アカデミー生の意見を取り入れながら、突貫工事で製作しました。
サイトを公開する前日である2022年3月31日は、職場の近くにホテルを取り、何かトラブルがあっても夜通し対応して4月1日の朝までには公開できるよう準備をしました。
アカデミー生の協力によって、なんとか4月1日午前0:00に、無事にサイトをオープンすることができました。

周知集客活動
サイトを作るだけでは、誰も作品を見にきてくれません。
事前の十分な告知活動、会期を通じてサイト来訪者を増やし続ける仕掛けの仕込みなど、やらなければいけないことはたくさんありました。

問い合わせ用のメールアドレスの作成
アカデミー卒制展の開催前から問い合わせを受けられるように、問い合わせ用のメールアドレスを作りました。

告知ページ
アカデミー卒制展の開催前から、宣伝活動が行えるよう、告知ページを作って公開しました。
2022年3月末までは、このページをホームページとして、メインのURLからアクセスできるようにしました。
このページは、会期が始まると非公開にされ、作品を掲載したギャラリーページをホームページに設定し直しました。

プレスリリースの投げ込み
アカデミー生有志で、新聞社や雑誌の文化部、社会部、漫画やアニメ系のメディア、漫画やアニメ関係の施設のなどのプレスリリース投げ込み窓口を調べてリストアップしました。
プレスリリース告知文を作成し、投げ込みを行いました。取材などには至りませんでしたが、少なくとも告知文を読んでくれた方はサイトを訪れてくれたのではないかと思います。

告示動画
アカデミー生が告知動画を作ってくれました。
一部は告知ページに埋め込み、SNSなどでの宣伝に活用させていただきました。
前述の通り、YouTubeからの流入は一定数ありました。

カウントダウン告知
卒制展ページの公開直前に、アカデミー生それぞれのSNSのフォロワー等にリマインドの告知を行うために、カウントダウン告知を企画しました。
参加するそれぞれの作家がカウントダウン告知イラストを作画し、前の日の告知ツイートにリプライする形でイラスト投稿を繋げました。
前述の通り、Twitterからの流入が多数を占めたことを考えると、盛り上がり感を伝えることができたのではないかと思います。

読んで下さい企画
アカデミー卒制展有志メンバーは、山田玲司先生の配信コンテンツの出演者や、山田玲司先生のファンの方々の中で、アカデミーがあまり話題に上がっていないことについて課題感を感じていました。
山田玲司先生から漫画を習っている人たちがいるとなれば、自然と注目されるであろうという読みが外れていた形になります。
そもそも、自分達からアカデミー生卒制展をやります、私たちの作品を見てください、というご挨拶をしていないよね、ということに気づきました。
しかし折りしも世の中はコロナ禍真っ只中。山田玲司先生の配信やオンラインサロンのリアルイベントもしばらく開催されていませんでした。
そこで、少々不躾なやり方ではありますが、SNS上で「私たちの作品を読んでください」というご挨拶をさせていただきました。

YouTubeを使った宣伝
アカデミー生のYouTubeチャンネルで、アカデミー生の対談コンテンツを作りました。
アカデミー卒制展の背景や、アカデミーでどんな雰囲気で漫画を学んでいるかを、アカデミー生の家族や友人に伝えることができたと思います。
前述の通り、YouTubeからの流入は一定数ありました。

印刷物を用いたリアルでの周知活動
アカデミー卒制展に参加したアカデミー生有志が合同で、チラシを作成、画像データをセブンイレブンのネットプリントを使って全国のアカデミー生に共有し、それぞれ周知活動を行いました。
2022年4月に開催された、山田礼司先生の個展会場にも、チラシやポップを置かせていただきました。
周知活動担当チームが作った画像を使って、参加するイベントでポップを作って宣伝してくれたメンバーもいました。
いくつかの漫画関連の施設や、アカデミー生が通う画塾などにもチラシを設置していただきました。
私自身も、卒制展のURLのQRコードを印字した名刺を作って周知活動を行いました。
前述の通り、URLを直接入力してアクセスしてくれた人が一定数いることを考えると、QRコードを使ったプロモーションは一定効果があったと想像されます。QRコードごとにタグを仕込んで、どこからの流入か、より細かくわかるようにできればベターでしたが、そこまでの準備をすることができませんでした。
山田玲司のヤングサンデー
山田玲司先生が2014年から配信している「山田玲司のヤングサンデー」の2022年4月16日放送回「マンガは学校で教えられるのか?〜藤本タツキ「さよなら絵梨」全編無料公開の意味と山田玲司の漫画学校で起きた奇跡 」で、アカデミー卒制展を取り上げていただきました。
前述の通り、ニコニコ動画やYouTubeからの流入が一定数ありました。
山田玲司のヤングサンデーのニコニコ動画の会員の皆様や、山田玲司先生のオンラインサロンであるゴールドパンサーズの会員の皆様にも宣伝に協力いただき、この放送をきっかけに、たくさんの人がサイトを訪れてくださったのだと思います。
PV数、ユーザー数も、サイトオープン以降、1番大きな山になりました。ありがとうございました。

サイトの更新
毎日の作品入れ替え作業
掲載作品の閲覧機会を均一化するために、毎日作品の掲載順を入れ替えました。
具体的には、日付が変わる前後で、1番下にある作品を1番上に移動しました。
実際には、作品ごとの閲覧数には差がつきましたが、これはサムネイルの際や、作家自身がSNSで宣伝したり友人に宣伝したりしたことで生まれた差異だと想像されます。

作品の追加
卒制展サイトオープン時には、作品数は13作品でした。
3ヶ月の会期中にも、参加者は精力的に作品制作を行い、掲載作品を増やしました。
最終的には15作家の43作品が掲載されました。作家の自主企画で、これほどの作品数の掲載を実現した例は、他にあまりないと思います。
私自身も、6月に入ってから順次5作品を追加して、最後の宣伝活動を行いました。少しですが、会期最後の集客に貢献できたと思います。

クロージング
会期の終わりを迎えるにあたって、会期満了のお礼ページの準備を進めました。
前述の通り、ドメインは私個人のサイトのドメインのサブドメインとしたので、お礼ページは半永久的に残すことができます。
サイトに掲載された作品のサムネイルでコラージュ画像を作り、お礼ページのメインビジュアルとしました。
6月30日24:00を回ったところで、お礼ページ以外の全てのページを非公開にして、3ヶ月に渡る会期を無事に締めくくることができました。
本当はもっと集客にパワーをかけたかったし、このサイトを持ってアカデミー生を色々なところに売り込んだりできればよかったのですが、本業との兼ね合いでなかなか時間が作れず、大きな成果を残せなかったのは心残りです。

後日談
アカデミー生の中で、アカデミー終了後に出版社の担当がついたり、商業デビューした人が何人かいると伺っています。
みなさまのご活躍をお祈りしています。

アーカイブサイト
山田玲司特別マンガアカデミー1期生卒業制作展プロジェクトに参加してくれたアカデミー生有志の中のさらに有志何名かで、卒業生アーカイブサイトが立ち上げられました。
卒制展サイトに掲載された作品ごと、または参加した作家ごとにアーカイブされているほか、アカデミー1期生の活動等も発信されているようなので、ぜひ訪れてみてください。

コミティア参加
2022年11月、アカデミー生有志が、自主制作漫画誌展示即売会コミティアに参加し、合同誌の販売を行いました。初回印刷分は当日完売し、現在はダウンロード版をBOOTHにて購入することができます。

アカデミー第2期
music .jpオンラインサロン「山田玲司の漫画アカデミー第二期クリエーターズ、セッション」が開講中です。
ご興味のある方は、下記のURLをご参照ください
https://music-book.jp/salon/collect/4

参考
music.jpオンラインサロン:山田玲司の特別マンガアカデミー~半年限定マンガ家育成プログラム~
https://music-book.jp/salon/detail/78
「君が希望と呼ぶのなら」タカキぼく
https://music-book.jp/comic/store/seriesDetails?seriesId=465944
山田玲司特別マンガアカデミー1期生卒業制作展告知動画1(南大三郎)
https://www.youtube.com/watch?v=sEYbx7sP2rU
山田玲司特別マンガアカデミー1期生卒業制作展告知動画2(南大三郎)
https://www.youtube.com/watch?v=0Pn0RoJfal0
さそプリラジオ feat. Masa 第10夜(さそりの部屋)
https://www.youtube.com/watch?v=uNu2jSmnFsQ
【おえかきラジオ】山田玲司マンガアカデミー生【part3】(南大三郎)
https://www.youtube.com/watch?v=_5i6N2hUWQg
「マンガは学校で教えられるのか?〜藤本タツキ「さよなら絵梨」全編無料公開の意味と山田玲司の漫画学校で起きた奇跡」山田玲司のヤングサンデー
https://www.youtube.com/watch?v=zJikXEGRyFA
山田玲司公式ホームページ
https://yamada-reiji.com/
山田玲司のマンガアカデミー卒業生アーカイブサイト
https://reiji-academy.com/
山田玲司マンガアカデミー1期生合同誌「ALIVE」(ダウンロード版)
https://happyfullq.booth.pm/items/4357151
山田玲司の漫画アカデミー第二期クリエーターズ、セッション
https://music-book.jp/salon/collect/4

You may also like

Back to Top